アレルギー性鼻炎(花粉症)

花粉症とは?
花粉症とは、スギやヒノキなどの植物の花粉が原因となって、くしゃみ・鼻みずなどのアレルギー症状を起こす病気です。
アレルギー性鼻炎は、原因物質(アレルゲン)の種類によって2つに分類されます。

○通年性アレルギー性鼻炎
ダニアレルゲンが1年中あるので、症状も1年中あります。
主なアレルゲン
家の中のチリ(ハウスダストなど)、ゴキブリなどの昆虫、ペットの毛、フケなど
症状
喘息、アトピー性皮膚炎などを合併することがあります

○季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)
スギ花粉原因となる花粉の飛ぶ季節にだけ症状があります。日本では、約60種類の植物により花粉症を引き起こすと報告されています。
主なアレルゲン
スギ、ヒノキ、カモガヤ、オオアワガエリ、ブタクサ、シラカバなど。
症状
鼻の三大症状だけでなく、目の症状(かゆみ、なみだ、充血など)を伴う場合が多く、その他にノドのかゆみ、皮膚のかゆみ、下痢、熱っぽい感じなどの症状が現れることがあります。
(さらに、シラカバ、ハンノキ、イネ科花粉症などの人がある果物や野菜を食べると、口の中がかゆくなり、はれたりする「口腔アレルギー症候群」という症状もあります。)喘息、アトピー性皮膚炎などを合併することがあります。

花粉症のメカニズム
(1)私たちの体は、‘花粉’という異物(アレルゲン)が侵入するとまず、それを受け入れるかどうかを考えます。
(2)排除すると判断した場合、
(3)体にはこれと反応する物質を作る仕組みをもっています。この物質を「IgE抗体」と呼びます。(4)抗体ができた後、
(5)再び花粉が体内に入ると、鼻の粘膜にある肥満細胞の表面にある抗体と結合します。
(6)その結果、肥満細胞から化学物質(ヒスタミンなど)が分泌され、花粉をできる限り体外に放り出そうとします。
そのため、くしゃみで吹き飛ばす、鼻水で洗い流す、鼻づまりで中に入れないよう防御するなどの症状がでてくるのです。

 

セルフケアのポイント
○花粉情報をチェックしましょう
花粉は次のようなとき、多くなります。
1)天気:晴れまたはくもり
2)最高気温が高い
3)湿度が低い
4)やや強い南風が吹き、その後北風に変化したとき
5)前日が雨
以上から、前日または当日の未明まで雨で、その後天気が急に回復して晴れ、南風が吹いて気温が高くなる日が要注意日となります。
(日本気象協会作成)

○外出を控えめに
花粉の飛散の多い日は特に注意が必要。1日のうち飛散の多い時間帯(午後1時~3時頃《注:地域によって差があります》)の外出もなるべく控えましょう

○ドア・窓を閉める
こまめに花粉の進入を防ぐのも大切なポイントです。

○外出したら洗顔やうがいを
体に付いた花粉はきちんと洗い流しましょう。毎日の習慣として心がけましょう

○洗濯物・布団にも注意を
花粉が付着し、寝ている間の症状悪化につながることがあります。外に干した洗濯物や布団は花粉をよく落として

○外出時は完全防備
帽子・メガネ・マスク・マフラーを身につけて。コートもツルツルした素材を選びましょう

○玄関で衣服をパタパタ
衣服・ペットについた花粉は玄関でシャットアウト。なるべく室内に持ち込まない工夫と努力を

○掃除をこまめに
室内にもかなりの量の花粉が侵入します。きれいな室内はダニアレルギー対策にもなります。